犬の短頭種気道症候群
短頭種気道症候群とはその名の通り短頭種と呼ばれる鼻ぺちゃの子に呼吸のトラブルを生じさせる異常です。また、短頭種気道症候群の子は高率に嘔吐や下痢など消化器系の異常も認めることが知られています。特にフレンチブルドッグは短頭種気道症候群の症状が重症化しやすいと報告されています。
短頭種起動症候群の子は常に息苦しさを感じている状態です。人間も細いストローを咥えてそこから呼吸することで気道が狭い子の呼吸を疑似体験することができるので試してみてください。
軽症であれば内服薬や喉の冷却などでコントロールすることもできますが、徐々に重症化していき最終的には手術が必要となることもあります。 また、重症化してから手術するよりも軽症のうちに手術したほうが手術の成績が良いためリスクが高いと考えられる子ではより早期に手術を行うこともあります。
今回はブリーダーから保護されたワンちゃんに対して軟口蓋切除術と外鼻腔拡張術を行いました。
向かって左(ワンちゃんの右鼻)が拡張術後です。この後反対側も同じように手術を行いました。
軟口蓋は喉の奥のため写真が撮れませんでしたが、軟口蓋切除術と外鼻腔拡張術が終わった後はガーガーという呼吸音も小さくなり、呼吸の改善が認められました。
短頭種を飼っていて呼吸の音が大きい、いびきが大きい、吐きやすい、下痢しやすいなどの症状が見られる場合は早めに病院までご相談ください。
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