治療 雷・花火恐怖症

暑い日が続きますね

暑さが苦手な子は多いですが、夏は暑さ以外にも動物が苦手なことがあります。

それは雷や花火など普段耳にすることのない大きな音です。人間よりも遥かに聴力が優れた動物ですから雷や花火の音がするとどこかに隠れたり、パニックになったりする子もいます。 幸いうちのチヒロもキキも全く気にしないでスヤスヤ寝ててくれるのですが、ジョンは雷が苦手で雷が鳴ってるあいだは必死で逃げ場所を探していました。 この季節は窓を網戸にしているご家庭もあるかと思いますが、大型犬では網戸を突き破って外に出てしまうといったトラブルも耳にします。

この様な恐怖症は動物本人も大変ですが、怯える様子を見なければならない人間にとっても辛いものです。

恐怖症をすぐに治す方法はありませんが、少しずつ慣らしていくことで克服できる子もいます。

まず、怖がっている時には何をやっても怖いのでその時は動物が怪我をしたりすることがないように気をつけながら静かに接してあげてください。 この時に人間が普段と違う行動を取ると動物は余計に恐怖を感じてしまいます。

恐怖症克服のために大事なのは普段の練習です。 動物がリラックスしている時に録音した雷や花火の音を一番小さいボリュームから流してみてください。 その音を気にする様子がなければそのままの音量でしばらく再生を続けてください。 一番小さい音でもまだ怖がる様子が見られたらおやつをあげる時や遊んでいる時など本人が他の事に集中している時に再生してみてください。 その様な時であれば殆どの子は小さい音を気にすることはありません。

一番小さい音を気にしないくらい慣れたら少しずつボリュームを上げていくのですが、ここで大事なことは焦らずに少しずつ進めることです。 どこのタイミングでも「怖い」と思わせてしまったらせっかくの練習が一からやり直しになってしまうので本人が大丈夫な範囲で少しずつ音量をあげていってください。

ここまで読んで気になった方もいるかと思いますが、練習中に本物の雷が鳴ってしまったらまたやり直しになってしまう可能性があります。 ですのでこの練習は秋~春の雷がならない季節に行うのがベストです。 雷シーズンが終わると安心してしまいますが、そこから練習を始めて次の夏に備えてあげてください。

練習しても克服できない子もいます。 その場合は気持ちを和らげるサプリメントや、お薬で症状を和らげることもできます。 どうしても克服できない、恐怖症が自傷や破壊行動につながってしまいすぐに症状を改善させたいという場合は病院までご相談ください。


ジョン動物病院のブログをご覧いただきありがとうございます。

私たちは、東京都町田市にある『小さなことも大きなことも相談していただけるように取り組んでいる』 動物病院です。

病院名は院長が初めて飼った犬で、獣医を志すきっかけともなったジョン君から名前をもらいました。 純粋に動物のことが好きで獣医に憧れた初心を忘れず、動物と飼主様が共に幸せに過ごしていけるお手伝いをしていきたいと考えております。

病気のことだけではなく、飼い方やお食事の相談など気になることがありましたらお気軽にご相談下さい。


 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA